風をリデザインする。
昨日に引き続きリデザインネタです。
昨年、20年以上使ってきた扇風機が壊れたので、新しいものを物色しはじめた。
大したものはいらなかったのだが、付けっぱなしで夜眠っても風をひかない弱い風が出ることや、
静粛性を購入条件として決めた。
その購入条件で探してみると、DCモーターを積んでいる機種しか選択肢がなく、価格も1〜2万クラスだった。
扇風機にもともとそんな金を出す気がなかったのだが、仕方がないのでパナソニックやら日立、
その他を比較していたが、どれも同じデザインだった。
扇風機に限らず、炊飯器やポットなど、どうして日本の家電はどれもこれもダサいのだろう。
所詮サラリーマンが上司の顔色伺いながら作っているから、気持ちの入ったものができないんだろうな、
などと悪態をついていると、ふと一台の扇風機が目に止まった。
それがバルミューダである。
バルミューダの経営者や製品の開発記については、ほぼ日に記事があります。
(こんなブログ読むより遥かにためになりますね)
ヨドバシ.comの小さな画像で見てもなにやらちょっと違う雰囲気で気になったのだが、バルミューダなんてメーカー知らない。
パチモンにしちゃ破格の3万オーバーというプライスの理由が知りたくてメーカーページを見た。
充電式の電池がついてるからいちいちコードを引きずらなくていいとか、
首振りの設定も簡単に自分の好きな範疇で決められるとかいろいろ便利な機能がついているが、
衝撃的だったのは「風が違う」と風の質に言及していることだった。
普通の扇風機は風力の強弱でしか説明していないが、
自然な風を再現しているという。
その根拠となる2種類の羽も、この個性的なデザインに一役買っている。
扇風機という変わり映えのしない市場に、風の質とデザインという概念を持ち込んだこの扇風機の魔力にいつしか引き込まれてしまい、
あっけなく購入してしまった。
昨日のチョコレートと同じく、
新しい市場は目の前にある。
気づかないだけなんだよね。
バルミューダの社長も、技術者でもなんでもなく、金もなく、というところから立ち上げたそうだ。
気持ちと執念だけが新しいことを実現するんだな。
おまけ
バルミューダのすごいところは箱にもある。
もう中身出しちゃってるので写真に撮れないけど、
パーツごとに細かく区分されていて、50cm四方の箱に全てがピッタリ収まる。
だから使わない時期は押し入れに入れておいてもさして場所は取らない。
普通の扇風機だとバラしてもたいして小さくならないから、
「しまっとく」ということにおいてもについてもイノベーションしてるよね。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
デザインを戦略にして、もっといい会社になろう。